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SHIGARAKI
一産地「信楽」一

信楽は、付近の丘陵から良質の陶土がでます。 また、信楽焼は、長い歴史と文化に支えられ、この地の伝統的な技術が今日に伝えられ、 日本六古窯のひとつに数えられています。 中世末期頃より客窯によって壺、甕、擂鉢などの焼き物づくりが始められ、 日本独自の陶磁器産地としての歴史が展開してきました。

江戸時代: 商業の発達にともない、茶壺をはじめ、土鍋、徳利、水甕などの日常雑器が大量に生産されました。

明治時代: 新しく開発された「なまこ釉」を使った火鉢生産がはじまり、一躍全国の需要をまかなうほどに大きな成長を遂げました。その他、神仏器や酒器、茶器、灯火具などの小物陶器や壺、火鉢などの大物陶 器が生産され、質量ともに大きな発展を遂げました。

昭和: 1950年代後半から1970年代にかけては、高度経済成長により電気や石油暖房器具の開発・普及の中 で、生活水準が向上するなど生活様式の変貌にともない、信楽焼も火鉢の需要が減退するなど一大転機に見舞われたが、伝統技術と職人の智恵が火鉢の技「なまこ釉」を取り入れた植木鉢を誕生させ、 高級盆栽鉢や観葉鉢が生産の主力となり、高い評価を受けるに至りました。
その後、水甕、種壺、茶壺、茶器、徳利、火鉢、植木鉢、花瓶など大物から小物に至るまで信楽焼独 特の「わび」「さび」を残し、今日に至っています。

信楽焼の特徴

信楽焼の特徴は、信楽特有の土味を発揮して、登窯、窯窯の焼成によって得られる温かみのある火色 (緋色)の発色と自然釉によるビードロ釉と焦げの味わいに特色づけられ、土と炎が織りなす芸術と して“わびさび”の趣を今に伝えています。
卯山窯では、信楽焼の伝統技法を伝承しながら、現在のライフスタイルにあった陶器を提案しています。

光を透過する信楽透器
卯山窯では、新しい陶器「信楽透器」の照明や器も制作しています。
信楽透器は2009年に信楽窯業技術試験場で開発されました。
特許番号:特許第5352035号(平成25.8.30登録) 出願日:平成21年11月10日
特許権者:滋賀県
光をとおす磁器は古くから知られており、透光性磁器と呼ばれています。しかし信楽透器は磁器では なく、陶器の土の調合技術によって作られています。
信楽透器は史上初の特性を持つ信楽の新しい陶器です。光ファイバーの原料を主原料にしており、光透 過率が磁器に比べて2.5~3倍あるのが特徴であり、厚みがあっても光を通すことができます。
信楽透器のお手入れ方法
釉薬はかかっていませんが、通常の素焼きとは異なる「焼き締め」となっており、液体が内部まで しみ込む事はありません。コーヒーやワイン等で表面の凸凹にシミが付くことがありますが、もし 汚れが着きましたら、メラミンスポンジや漂白剤等をご使用いただきますようお願いいたします。 ご使用後は、飲み残しを乾燥させない早めの洗浄をおすすめいたします。表面にたまに見られる小さな黒い斑点や、白いかたまりは土の中の成分です。自然なものですので、器それぞれの個性としてお楽しみ下さい。